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静岡県熱海市の土砂崩れでの災害支援の報告【第3報】

投稿日: 2021-07-27

★会員の皆様へ★
日ごろより、当協会の活動に対してご支援ご協力をいただきありがとうございます。
さて、「静岡県熱海市の土砂崩れでの災害支援の報告 第3報(最終)」(17日から25日)をさせていただきます。
7月23日で発災から21日(3週間)が経過しました。
当協会の活動は 7月25日で一旦終了となりました。
皆様のご支援ありがとうございました。

【復興の状況】
・立ち入り危険区域の縮小で、自宅での生活ができる方が徐々に増えてきている。
・土砂崩れの影響で熱海市の交通が東西に分断されていたが、道路が開通し往来ができる。
・7月20日に今までの避難所ホテルが閉鎖され、新たに2ケ所の避難所ホテルが開設された。旧避難所ホテルに避難されていた方は 2つの避難所ホテルで新たな避難生活が始まった。避難所ホテルの一つは8月6日まで。もう一つは8月31日までの予定。

【被災状況・地域全般】 熱海市報道発表資料(令和3年7月24日)より
・被害棟数      131棟(128世帯、216名)
・亡くなった方    19名(7月24日時点)
・行方不明者      8名(7月24日時点)
・避難者数      335名(7月24日時点)
504名(7月16日時点)・582名(7月10日時点)
          *避難者が自宅等に戻っている。
【インフラの状況】
*居住困難地域を除き、復旧できる地域のインフラ(水道・ガス・電気)は復旧した。
 (前回報告と変わりなし)

【当会の動き】(発災から15日目~23日目)(7月17日から25日までの活動)
《被災地での現地個別訪問》
・行っていない。(チームとしての動きはなかった。避難所内のみの活動)現在、保健師が避難所から自宅に戻った方の聞き取りをおこなっている。
《避難所内活動》
・介護相談窓口が設置できたことにより、多職種チームに加わっての活動が本格的に行えるようになった。

[活動の1日の流れ]
9時15分   多職種での朝のミーティング
9時30分   要援護者(見守り含む)へのチームでの巡回個別訪問
       巡回個別訪問で対応が必要な方への対応を行う。
        担当ケアマネへ状況説明や対応の依頼を行う。
13時00分  医療・福祉・保健調整全体会議に参加  
       (避難者支援の方向性がこの会議で調整される)
14時00分  午前に要援護者(見守り含む)として継続支援が必要な方への対応を行う。
15時30分  多職種での午後のミーティングに参加
各チームの当日の活動報告が行われる。
要援護者(見守り含む)の方の支援経過について報告する。
           
《避難所内介護相談や個別訪問で対応した件数》
・来所相談 14件 訪問相談 39件 (17日から25日まで)
 *1日に5~6件の相談対応を行った。

《活動の成果》
・要援護者(見守り含む)の担当のケアマネの確認を行い、避難所での生活の様子や新たな生活の課題など情報提供ができた。
・これまでは、各専門チームがそれぞれに担当ケアマネに連絡を取っていたため、担当ケアマネへの負担がおおきかった。担当ケアマネへの連絡窓口の1本化を進めてきたが、上手くいったところも上手くいかなかったところもあった。
・担当ケアマネの動きを逆に多職種チームに伝えることができた。(担当ケアマネの動きがあまり伝わっていないことへの対応)
・新たに支援が必要な方に対して、地域包括やケアマネを紹介して、支援に繋げることができた。
・当初の避難所(ホテル)が閉鎖となり、新たに2つの避難所(ホテル)に避難者が移ったため、居住環境への対応が必要なケースがあり対応した。
・部屋によっては 五右衛門風呂の形状の風呂。→ シャワー椅子導入や、デイでの入浴の手配など担当ケアマネと連絡を取りながら活動を行った。
・畳の部屋で畳からの立ち上がりが大変で段ボールベッドを手配し環境を整えた。

                             等

《活動支援金の募集》
・日本介護支援専門員協会本部・都道府県支部・静岡県内の市町ケアマネ団体や、当協会の会員へ活動支援金の募集を開始した。(募集期間8月末までに変更予定)

《今後の運営について》
避難所が1ケ所から2ケ所に分かれた時点で 保険者(行政)から今後の活動については熱海市で行いたいとのことだったので、引継ぎを行う内容で活動を行ってきました。
現在、避難所に避難されている要援護者(見守り含む)については、熱海市のケアマネや地域包括が担当していることの確認が取れています。今後、新規のケースが出た場合は、市担当課や地域包括が窓口となります。避難所は8月末まで開設されていますが、避難者の要援護者(見守り含む)への支援ということではケアマネ関係は通常の高齢者支援体制となります。
また、避難所から自宅に戻った高齢者への支援についても、市担当課や地域包括が対応することになるため、今回の静岡県介護支援専門員協会の活動は、一旦終了としました。引続き熱海介護支援専門員連絡協議会と情報共有を行ってまいりますが、今後、避難所から在宅に戻った方への対応について、保険者(熱海市)から要請があった場合は、当協会として対応していきます。

           令和3年7月26日作成
             静岡県介護支援専門員協会
             会長 村田雄二